
古き良き日本の伝統工芸品を最新技術で復活させる試みをご紹介します。今回は、大きさ約10cmの古い大黒天の瓦製品を3D技術で復元する過程をお伝えします。


まず、元となる瓦製品を3Dスキャナーでデジタル化し、AutoDesk Fusionで処理可能なメッシュデータを作成。より美しい仕上がりを目指し、左半面のデータを基にミラーコピーを実施しました。


製作過程で重要となったのが「抜け勾配」の調整です。これは、鋳型から製品を容易に取り出せるようにする傾斜のことで、実用的な成形型には欠かせない要素となっています。
3DCADの利点を活かし、完成したモデルデータを反転させることで、成形型を効率的に作成。最終工程として3Dプリンターでの出力を行いました。

表面の質感には若干の課題が残るものの、失われた成形型の復元に成功。これにより、伝統工芸品の新たな製作への道が開かれました。
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